内分泌

無痛性甲状腺炎の診断ガイドライン

無痛性甲状腺炎の診断ガイドライン

a) 臨床所見
 1. 甲状腺痛を伴わない甲状腺中毒症
 2. 甲状腺中毒症の自然改善(通常約3ヶ月以内)
b) 検査所見
 1. 遊離T4高値 (さらに遊離T3高値)
 2. TSH低値 (0.1μU/ml以下)
 3. 抗TSH受容体抗体陰性
 4. 放射性ヨウ素 (またはテクネシウム)甲状腺摂取率低値

無痛性甲状腺炎
 a)およびb)の全てを有するもの

無痛性甲状腺炎の疑い
 a)の全てとb)の1~3を有するもの

除外規定
 甲状腺ホルモンの過剰摂取例を除く

付記

1. 慢性甲状腺炎(橋本病)や寛解バセドウ病の経過中発症するものである
2. 出産後数ヶ月でしばしば発症する
3. 甲状腺中毒症状は軽度の場合が多い
4. 回復期に甲状腺機能低下症になる例も多く、少数例は永続的低下になる
5. 急性期の甲状腺中毒症が見逃され、その後一過性の甲状腺機能低下症で気付かれることがある
6. 抗TSH受容体抗体陽性例が稀にある

甲状腺疾患診断ガイドライン2021

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guni
総合内科と内分泌代謝科で修行中。日々勉強したことを投稿しています。 皆様の参考になればと思います。役に立ったらシェアをお願いします。間違いがあればご指摘下さい。 臨床に応用する場合は自己責任でお願いします。